YouTube有料版開始 動画の質低下の足音が…
かねてから度々噂になっていた「YouTube 有料化」がついにやってきました。
「YouTube Red」正式発表──広告無し、オフライン再生可能、特別番組ありで月額10ドル
今まで「YouTubeが広告なしの有料サービスを始める」という噂は何度も出ていましたが、そのたびに「YouTubeが有料化される」とデマと化した情報がネット上に溢れ返り、話題となっていました。
今回本当に発表された新サービスの概要としては、月額9.99ドル(2015年10月22日時点で約1200円)で、以下の機能を利用できるとのことです。(前述の記事から引用)
1. バナーや動画などいっさいの広告が表示されない
2. ダウンロードしてオフラインで視聴できる
3. バックグラウンドで再生できる
4. Google Play Musicも無料で利用できる
5. 特別番組を視聴できる(2016年開始)
1~4まで、主として音楽再生用という感じがしますね。1は一見音楽との関係が薄いように見えますが、これがないと音楽が切り替わるたびに広告の音声が流れることになりますから(「広告を見たくない」というだけで月額10ドル払える人は少ないでしょうし)。
で、残った5ですが、個人的にこれが気がかりです。
動画を投稿する側からすると、広告が表示されなくなることで広告収入がなくなるので、たぶん「Red」ユーザーが視聴した動画には広告収入と同額程度の支払いがあるんじゃないかと想像しています(じゃないとYouTubeのヘビーユーザーに人気のチャンネルほど売り上げが落ちることになり、つまりはYouTubeにより多くの貢献をした人ほど損することになりますから)。
なのに、それとは別に「Red」ユーザー専用の動画チャンネルを作れるっていうことですよね。当然この特別番組は通常の動画より収益率が高いことが想像できます。
これは、今まで「続きは私の有料ブログで!」とか、「DVD販売してます!」とかやっていたものを、この特別番組に置き換えてもらおう、という意図なんじゃないかなと。
配信者から見れば、有料ブログとか物販になると一気に敷居が高くなって売上につながりにくかったのが、すでにYouTubeにお金を払っているユーザーが見てくれるわけですから、確実にお客を増やせます。単価は減るかもしれませんが、「無料版、特別番組版、DVD」と3段構えにすれば大幅減にはならないでしょうし。
YouTubeからすれば、配信者の儲けを一部自分のものにできますし、配信者がより儲けてくれれば動画の質向上につながり、YouTubeの発展に寄与するかもしれません。
視聴者からすれば割安でプレミアムな動画を視聴できるのですから、単にこれだけを見るとWin-Winなサービスだと思うわけです。
しかし、こうやって特別番組が盛り上がると、ひとつの懸念が生まれます。
- 特別番組に力を入れるあまりに通常番組で手を抜く配信者が出てこないか?
- 今まで企業が宣伝のために無償で公開していた動画を、特別番組に移動(無償で見れなくなる)させるケースが出てこないか?
要するに通常番組の質が下がらないかということです。もしそんなことが起きたら本末転倒です。
前述のお金の流れは筆者の妄想ですが、もし予想通りであれば、少なからずこういうことは起こると思うのですが…。
「YouTube Red」正式発表──広告無し、オフライン再生可能、特別番組ありで月額10ドル
今まで「YouTubeが広告なしの有料サービスを始める」という噂は何度も出ていましたが、そのたびに「YouTubeが有料化される」とデマと化した情報がネット上に溢れ返り、話題となっていました。
今回本当に発表された新サービスの概要としては、月額9.99ドル(2015年10月22日時点で約1200円)で、以下の機能を利用できるとのことです。(前述の記事から引用)
1. バナーや動画などいっさいの広告が表示されない
2. ダウンロードしてオフラインで視聴できる
3. バックグラウンドで再生できる
4. Google Play Musicも無料で利用できる
5. 特別番組を視聴できる(2016年開始)
1~4まで、主として音楽再生用という感じがしますね。1は一見音楽との関係が薄いように見えますが、これがないと音楽が切り替わるたびに広告の音声が流れることになりますから(「広告を見たくない」というだけで月額10ドル払える人は少ないでしょうし)。
で、残った5ですが、個人的にこれが気がかりです。
動画を投稿する側からすると、広告が表示されなくなることで広告収入がなくなるので、たぶん「Red」ユーザーが視聴した動画には広告収入と同額程度の支払いがあるんじゃないかと想像しています(じゃないとYouTubeのヘビーユーザーに人気のチャンネルほど売り上げが落ちることになり、つまりはYouTubeにより多くの貢献をした人ほど損することになりますから)。
なのに、それとは別に「Red」ユーザー専用の動画チャンネルを作れるっていうことですよね。当然この特別番組は通常の動画より収益率が高いことが想像できます。
これは、今まで「続きは私の有料ブログで!」とか、「DVD販売してます!」とかやっていたものを、この特別番組に置き換えてもらおう、という意図なんじゃないかなと。
配信者から見れば、有料ブログとか物販になると一気に敷居が高くなって売上につながりにくかったのが、すでにYouTubeにお金を払っているユーザーが見てくれるわけですから、確実にお客を増やせます。単価は減るかもしれませんが、「無料版、特別番組版、DVD」と3段構えにすれば大幅減にはならないでしょうし。
YouTubeからすれば、配信者の儲けを一部自分のものにできますし、配信者がより儲けてくれれば動画の質向上につながり、YouTubeの発展に寄与するかもしれません。
視聴者からすれば割安でプレミアムな動画を視聴できるのですから、単にこれだけを見るとWin-Winなサービスだと思うわけです。
しかし、こうやって特別番組が盛り上がると、ひとつの懸念が生まれます。
- 特別番組に力を入れるあまりに通常番組で手を抜く配信者が出てこないか?
- 今まで企業が宣伝のために無償で公開していた動画を、特別番組に移動(無償で見れなくなる)させるケースが出てこないか?
要するに通常番組の質が下がらないかということです。もしそんなことが起きたら本末転倒です。
前述のお金の流れは筆者の妄想ですが、もし予想通りであれば、少なからずこういうことは起こると思うのですが…。
広告